その昔、「中央線の時代」というものがあった。
90年代の初め、中高年の登山ブームが叫ばれていたころの話だが、山村正光さん、小林経雄さん、横山厚夫さんなどの優秀な書き手により、メジャーや山からマイナーな山まで多数の山が紹介され、ガイド本もまたたくさん出版されていた(

1)。
その中央線沿線の山(低山)ブームの中にあっても、「滝戸山」はとりわけ「遥かな山」であった。
特に登りにくい山ではない。車で近所まで行けば簡単に登れる。
しかし、東京から電車に乗って、付近の山も絡めて登ろうとすると、途端に様子が一変する。
まず

地図がない。昭文社の登山地図のエリアから外れた場所にある。それならばと2万5千分の1の地図を開くと、今度はガイド本と地図の地名がことごとく異なる。
さらに

本数が少なく、しかもしょっちゅう路線とダイヤの変わるバス路線。付近の山と絡めてプチ縦走しようと思うと、どうしてもバスに頼らざるを得ないのだが、時間と接続が悪すぎて、まるで使えない年がある。
また甲府盆地側の境川にあった最寄りのバス停は廃止され2つ共廃止され、遠い右左口という場所まで歩かざるを得なくなってしまった。
そんなこんなで思い続けること早十余年、先日芦川から節刀ヶ岳に登った時に使った石和温泉〜鶯宿のバスを往復使えばなんとか行けそうだったので、今回意を決してチャレンジしてみることにしました。
別に大変な山ではないんだけど。
まず、行く前に中央線の先駆者の愛すべきオッサンたちに敬意を評して、ファッションを整えます。
まずマル中な皮の登山靴(

1)。15年位前に買ったさかいやオリジナルの靴なんだけど、見た目とは裏腹にゴアテックス入り。当時最先端。でも今の袋状のブーティとは違い、アッパーの皮に貼り付けただけなので、最初から靴底との縫い目から水が侵入してくるというダメダメ靴。
それからオッサンレッドのクラシカルなデザインのザックです(

3)。この前御正体山行った時に使ったニュートリノなをだけど、先日山雑誌見てたら、鈴木みきというイラストレーターの人が「2012年はオッサンレッドが来るでしょう」みたいなことを、まあ直接は言ってないんだけど、その色のタウン着てて臭わしてたので、「そうか今裏原宿ではオッサンレッドがブームなのか〜」と勝手に解釈して、持って来ました。
いざ出陣!
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